令和７年 ５月法話 すべてのいのちが金色に光り輝く
京都清水寺の貫主が書かれた昨年（令和6年）を表す漢字は、「金」でした。この字の読み方に
ついてのコラムに「きん」と言うとパリオリンピックの金メダルで「かね」と言うと裏金問題を
イメージする「政治とカネ」で、どちらも絶対的な力があると書かれていました。さて、仏教では、
「金」という字をもうひとつの読み方があるのです。「金色」を「こんじき」と読むのです。法蔵
菩薩さまが阿弥陀さまになる四十八の願いの3番目に「悉皆金色(しっかいこんじき)の願」というのが
あります。
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たとひわれ仏を得たらんに、国中の人・天、ことごとく
真金色（しんこんじき）ならずは、正覚を取らじ。
（仏説無量寿経 浄土真宗聖典註釈版６９３ページ）
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これは阿弥陀さまのさとりの世界である極楽浄土では、すべての「いのち」が金色に光り輝いていて、
一つとして輝いていない「いのち」はありません。一つとして無駄な「いのち」はありませんと誓っ
て下さっているのです。まさに【ものみな金色なり】という言葉の通り阿弥陀さまの目から見れば、
すべてのいのちは、平等に金色のように光輝くということなのです。煩悩具足の煩悩熾盛の私をすでに
見ぬいて、だからこそ金色の様に光輝くいのちとなっておくれよと大悲のお心で今、ここで働きづめに
働いてくださるご恩に朋に感謝のお念仏を申しながら日暮らしいたしましょう。