令和６年 8月法話 常に照らしてくださる阿弥陀さま
夏休みに入る終業日に幼稚園の年長組は、お寺に１日お泊まり会をします。お泊まりをした翌日の朝朝の集いに私は、
長倉伯博先生の著書タイトル「雲の上はいつも晴れ」という言葉を思い出し、園児にこういうお話しをしました。
「今日のお天気は？」「晴れ」「そうだね。ところで、みんなは、飛行機に 乗ったことある？」「ある」「先生も飛
行機に乗ったことあります。みなさんと同じくらいかな。小さいときにね、おとうさんとおかあさんと一緒に飛行
機に乗りました。その時のお天気は、晴れではなくて、雨がザーザー降っていました。風もビュービューふいてい
ました。飛行機が飛び立った時、雲の中に入ると真っ暗闇になり、飛行機もガタガタ音がして、とても揺れてね、
不安で怖かったです。でも、飛行機が雲を突き抜けて雲の上に上がったとき、なんとお空は、青空、雲一つ無く
晴れててね、お日さまは、飛行機を明るく照らしていたので、安心して乗っていました。ということはね。晴れの
時は、もちろんだけど、たとえ曇りの日でも雨の日でも、お日さまは、いつも照らしているんだね。だけど、雲によ
って、さえぎられているから、暗くなったり、雨が降ったりして私たちの方からは、お日さまを見ることは出来な
いけれど、間違いなく雲の上は、お日さまは、いつでも照らしてくだ さっているんだね。ののさまも みなさんの顔
が晴れのように にこにこしているときは、もちろんだけど、くもったり、おこったり、泣いたりしているその
ままに いつでもどこでもみなさんに 〈大丈夫、いつもついているからね。安心してね〉と寄り添ってくださるん
です。だから、ののさま、いつも有り 難うございます。今日も見ていてくださいねといっしょに手を合わせましょう。」
という内容でした。 その時にご開山親鸞聖人の正信念仏偈の中から次の言葉が出てきました
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煩悩障眼雖不見 大非無倦常照我 (浄土真宗聖典註釈版２０７ページ)
(煩悩がわたしの眼をさえぎって、見たてまつることができない。しかしながら、
阿弥陀仏の慈悲の光明は、そのようなわたしを見捨てることなく常に照らして
くださる『現代語版』)
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お日さまのように今まさしく私の煩悩の雲や霧に苦しみ悩む私をすでに見抜いて大悲のお心で救わずにおれないと照ら
してくださっている今ここで私一人が為に働いてくださっている 阿弥陀 さまのご恩に朋に感謝のお念仏を申しなが
ら日暮らし致しましょう。