令和６年 ６月法話 青色青光 黄色黄光その２
先仏典童話の中にものまねおうむの話があります。おうむは、自分にまねのできないものは世界にないといばっていました。
ある日、王様は、よい声の鳥を集めることにしました。国中から、りっぱな鳥が集まってきました。このおうむもきました。
うぐいすや、ひばりなどの声は、とてもよくて王様も 気に入りました。それを おうむも聞いていました。次は、おうむの番
です。「さあ、おうむ、お前の声を聞かせてくれないか」と王様はいいました。おうむは、王様の方をむいて「ホウ ホケキョ
ホウ ホケキョ」と声を出しました。家来たちは「よくもあんなにうまく まねしたものだ」と感心しました。しかし王様のごき
げんはよくありませんでした。「おうむ、それは、うぐいすの声ではないか。お前の声を聞かせてくれないか」と言いました。
おうむは、今度は「ピピピピピチクリピ」と声を出しました。王様は「それは、ひばりの声ではないか。お前の本当の声を聞
かせてくれないか
」というと、おうむは「ココココケコッコ〜」「それは、にわとりではないか。こちらこそもうけっこ〜だ！
もう、いい。ものまねは、どんなにうまくても、それは本物ではない偽物だ。だから、お前は、いらない」と怒って行ってしま
いました。まねばっかりしていたおうむは自分の鳴き声を忘れてしまったのです。みなさんは、まわりばかりに気がとらわれて、
本当の自分を見失っていませんか。『阿弥陀経』というお経の中に
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地中蓮華 大如車輪 青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白光
微妙香潔 舎利弗 極楽国土 成就如是 功徳荘厳
(池の中には車輪のように大きな蓮の花があって、青い花は青い光を
黄色い花は黄色い光を、赤い花は赤い光を白い花は白い光を放ち、
いずれも美しく、その香りは気高く清らかです)』
(浄土真宗聖典註釈版１２２ページ、浄土三部経現代語版２１９ページ)
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と書かれています。すでに煩悩具足のこの私を見抜いて阿弥陀さまのお目当てとし救わずにおれないとお慈悲のお心で
今ここで私に働きくださっているのです。その阿弥陀さまに出遇い、阿弥陀さまのみ光に照らされて本当の私の色に気づか
され
私の色で輝くことにご恩感謝のお念仏を朋に申しながら日暮らし致しましょう、