令和６年 ２月法話 浄土真宗のあれはお念仏
昨年(流行語大賞)として〈A.R.E. あれ〉という言葉が選ばれました。この言葉は、ご存知の通り昨年、
プロ野球で優勝した阪神タイガースの岡田監督の言葉です。「あれ」は、【「優勝」のことを目ざして
全力で進む】ということです。A.R.E.のAはaim(目標)、Rは、respect(リスペクト尊敬)、Eは、
(empower力を出す)という意味です。しかしながら「あれ」という言葉は、この私にとっては、むしろ
思うようにいかない、こんなはずではなかったという時に「あれ？」と言う言葉を使い苦悩し腹を立て
愚痴を言う煩悩具足の私なのです。ご開山親鸞聖人は、ご和讃に
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如来の作願（さがん）をたづぬれば 苦悩の有情（うじょう）を捨てずして
回向（えこう）を首（しゅ＝第１）としたまひて 大悲心をば成就せり
(正像末和讃 浄土真宗聖典註釈版６０６ページ)
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とありますように阿弥陀さまの願い(aim)は、「あれ」と煩悩の闇のなかで苦しみ悩むこの「私」をすでに
見ぬいて、だからこそ捨てておけない、放っておけない、救わずにおれないと 阿弥陀さまの方から立ち
上がって 慈悲のお心で呼び覚まして下さっている阿弥陀さまの本願力(E)が、南無阿弥陀仏の六字の
み名となって、至り届き今ここで私にはたらいて下さっているのです。浄土真宗のあれはお念仏です。
そのご恩に朋に阿弥陀さまに感謝
(respect)のお念仏を申させていただきながら この人生を強く明る
く生き抜かせていただきましょう。合掌