令和５年 ４月
阿弥陀さまには背相がありません
緩和されたといえ、まだまだ大変なコロナ渦の中、医療従事者関係の皆様、本当にご苦労様です。
先日、医療関係に行く機会があり、待合室にあった医療関係の冊子のコラムを見ていましたら、今
のコロナも含めて救急外来の３つの鉄則が書かれていました。１つには、医療者として実際に背中
を向けないことに加えて、患者から逃げないといった心構えの意味合いもあるということです。2つ
目は、自分の身を守ることです。１とも重なりますが、夜間はスタッフも少なく危険がいっぱいあり
背中を見せて作業をしていると後ろから襲われる可能性もあります。そして3つ目は、患者の急変
に備えるため、患者からは絶対に目を離さないことの３つでした。本当に有りがたい事です。この
特に１の背中を向けないということで、ご開山親鸞聖人が仰がれた七高僧の１人中国の善導大師
さまは、御本尊である阿弥陀さまのお姿のことを こうおっしゃっています。
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仏身円満にして背相(はいそう)なし
(浄土真宗聖典註釈版 七祖篇 ７５１ページ)
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阿弥陀さまには背相がありません。ということは、背中を見せずに常に正面から阿弥陀さまのおこころ
が私に向けられているということなのです。まさに仏かねてしろしめして煩悩具足の凡夫の私を見ぬ
いて、だからこそ、見捨てずにおけない救わずにおれないと真っ正面から今ここで私をお目当てに
願いつづけ働きづめに働いてくださっているのです。そのご恩に朋に感謝のお念仏を申しながら
日暮らし致しましょう。