令和４年 ８月
迷いの海の中に沈んでいる私たちを救う (札幌会より)
北海道内では、上半期大きな事故が起きました。それは、今年(令和４年)４月２３日 知床半島沖
で起きた乗客２６人の小型観光船(カズワン)の沈没事故です。現在、生存者は、一人もなく、両親
と一緒に観光旅行にきた３才の女の子、船上で結婚のプロポーズするはずだった２０代の男性など
含む１４人が亡くなり行方不明者が１２名となりました。いまこの小型船は、陸あげされ、なぜ沈んだ
のかと検証されています。すでに前年から座礁など2度の事故を起こし指導を受けたにもかかわら
ず改善されず、当日も安全規定を超える風速や波が高くなるおそれがあったのに、出航したので
あります。事故時、アンテナももとから壊れていたため通常無線は使えず、違法のアマチュア無線
を使用し、営業所には、誰もいなかったということでした。まさしく沈没事故が起こるべくして起き
た助かったかもしれないいのちが消えた事故でありました。本当に痛ましい悲しい事故でありまし
た。私たちも同様にこの人生を迷いを迷いとも思わずこの苦しみに満ちたの迷いの海の中に沈ん
でいる私たちであります。親鸞聖人のご和讃のなかに
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生死の苦海ほとりなし 久しく沈める 我らをば
弥陀弘誓の船のみぞ 乗せて必ずわたしける
(高僧和讃 浄土真宗聖典註釈版５７９ページ)
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とありますように私もこの迷いの海の沈んでいく沈みっぱなしの私の力では、どうあっても助からな
い座れない私を阿弥陀さまは、お目当てにお慈悲のお心で、どうあっても救わずにおれないと阿弥
陀さまのほうからひとりばたらきで今ここで私にはたらいてくださっているそのご恩に朋に感謝の
お念仏を申しながら日暮らし致しましょう。