「プロフェッショナル」というテレビ番組があります。私も時々見ますが、様々な分野のプロの
ドキュメンタリーの番組です。この番組を見たとき、私は「本職」という言葉が頭に浮かびま
した。本職ということで、ある方の本に〈本職になるためには、年月がかかる。その職によ
っては何十年という修業期間が必要だ。１日も休むことなく続ければならない。そのように
して本職になったとしても、一瞬の油断も許されない。生涯が修業なのである〉と書かれ
ていました。浄土真宗においてご本尊は、阿弥陀如来と仏さまですが、阿弥陀さまは、
法蔵菩薩の時、私たち凡夫を救うための法を完成させるためには、どうしたらいいのかと
五劫と言うとてつもなく長い間、思惟されたのです。それほどまでに私たちを救うことが
困難であるからなのです。この誓願が完成され、阿弥陀さまとなって現に休むことなく
働いてくださっているのです。まさに私を救う本職の阿弥陀さまなのです。ご開山親鸞
聖人の和讃に
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□十方微塵（みじん）世界の 念仏の衆生（しゅじょう）をみそなわし □
□摂取してすてざれば 阿弥陀となづけたてまつる □
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□ （浄土和讃 浄土真宗聖典註釈版５７１ページ） □
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あらゆる世界の念仏するものを照らし観られて、摂め取って捨てられないから、阿弥陀
と名づけ奉ると言われました。私の側から 立ち上がって 信じて頼んで願ってお助けを
いただくのではなくて、なんの力ない、どうにも立ち上がる力さえない、それどころか
煩悩熾盛で倒れっぱなしの転びっぱなしのどうしようもない この「私」をすでに見抜いて、
阿弥陀さまの方から 救わずにおれない捨てずにおれないと慈悲のお心で、今ここで私に
働き詰めに働いて下さっている本職の阿弥陀さまに朋に御恩報謝のお念仏を申させて
いただきながら日暮らし致しましょう。