平成２８年 １月
今年(平成２８年)新しい年を迎えました。あらためて今年もどうぞよろしく
お願い致します。さて、昨年(平成２７年)１２月に京都の清水寺で昨年(平成
２７年)を表す漢字は｢安」でした。これは、世界で続発したテロや異常気象、
マンションの杭打ちデータ流用などで人々が不安になったことなどが理由に
挙げられました。これらは、｢不安」ばかりの理由なのですが、逆の意味では
流行語にもノミネートされた北海道出身のお笑い芸人｢とにかく明るい安村」
さんのパンツ一丁で｢裸に見えるポーズ」をネタ披露をしている｢安心して
く
ださい、穿(は)いてますよ｣という言葉です。安村さんのあの動作もおもしろ
く見事なのですが、ここに｢安心あんしん」という言葉が出てくることによっ
て、不安を払拭するのです。仏教語では、｢安心」を｢あんじん」と読みまし
て、一言でいうと｢信心」のことを意味します。親鸞聖人の言葉を書き綴った
｢歎異抄｣後序に
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
如来よりたまはりたる信心なり、(中略）・・・されば、ただひとつなり
(歎異抄後序 註釈版 ８５２ページ)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
と親鸞聖人の師である法然上人は、｢如来さまからいただいた信心だからこそ、
法然上人の信心と親鸞聖人の信心とは一つだ」ということを、おっしゃってい
ます。つまり阿弥陀さまから賜る信心は、まことのこころであり、たとえ何が
おきようとも不動の大安心の信心なのです。阿弥陀さまは、お慈悲のお心で、
救わずにおれないといつでもどこでも今ここにでも私一人がためにはたらいて、
まさに｢安心してください。如来さまからたまわりたる信心ですよ｣のように
六字の名号(南無阿弥陀仏)となって私に至り届けてくださるのです。そのご恩
に気づかされたとき、朋に安心しておかげさまです。ありがとうございますと
感謝のお念仏を申させていただきましょう。最後になりますが親鸞聖人のお手
紙から｢安」のつくお言葉を書かせていただきます。ナモアミダブツ・・・・
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
世のなか安穏(あんのん)なれ、仏法ひろまれ
(親鸞聖人御消息 註釈版７８４ページ）
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□