平成２６年４月
遇斯光、この私が阿弥陀様の光に遇う （春季彼岸会法話より抜粋）
４月は、入学、入園、入社など新しく「であう」時期ですね。この「であう」の「あう」というのは、
一般に「会う」という字を使い、場所が決まって対面することです。同じ「あう」でも、男女がひそ
かにあうのは「逢う」となり、好ましくないこと、例えば事故、災難などの事態にあうのは「遭う」
を使い、その人と趣味があう、服があう場合は「合う」という字を使います。ご開山親鸞聖人の
ご和讃は、５００首をこえます。そのなかで お馴染みのご和讃に
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清浄光明ならびなし 遇斯光（ぐしこう）のゆえなれば
一切の業繋（ごっけ）も のぞこりぬ 畢竟依（ひっきょうえ）を帰命せよ
（浄土和讃）
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という和讃があります。阿弥陀さまの光明は、他に比べるものがないほど清浄であるために この阿弥 陀さまの光に遇えば、煩悩によってつくりだされた罪業や苦悩の束縛から離れることができるのです。 究極のよりどころとなる阿弥陀さまに帰依いたしましょうとご開山親鸞聖人がおっしゃっています。
遇斯光の「遇う」という字は、私が気づかずに通り過ぎてしまったかもしれない遇いがたいよき師や教 えに遇うことができたことなのです。ご開山親鸞聖人は、吉水の法然上人に出遇いを通して阿弥陀さま に出遇われたのです。
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「遇」はまうあふといふ、まうあふと申すは本願力を信ずるなり
（一念多念文意）
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遇斯光、この私が阿弥陀様の光に遇うこと、そして阿弥陀さまのご本願を信じてご恩報謝のお念仏を 朋に称えさせていただきながら日暮らしをいたしましょう。