平成２５年９月
しーちゃんからの贈り物 阿弥陀さまからの贈り物
昨年（平成２４年）新聞に掲載されていましたが、１５年前、北海道苫小牧市のしーちゃんという
当時６才の女の子が悪性リンパ腫で亡くなりました。４才で発病し、１年後には、顔の筋肉も動か
なくなりその半年後には視力も失い６才で亡くなるまで、病床で大好きな絵をたくさん描いてしだ
いに物語もつくるようになりました。母親は、女の子が生きていれば２０才の記念にということで、
昨年（平成２４年）９月、その絵と物語をもとに絵本「ほしくんとカラスのカーくん」〜しーちゃん
からの贈り物〜を出版しました。私も購入し、読ませていただきました。こういうお話です。
《あるひ、たびにでたカラスのカーくんが、ピカッとひかる ほしくんに あい、ともだちになって
カーくんの おうちにいきました。カーくんは、ごちそうし、ほしくんは おれいに ほしのたねを
くれました。カーくんが、ほしの たねをまき、おみずを かけると ほしのたねは、ほしのように
かがやくおおきなきに なったいうことです。》しーちゃんからの贈り物、ほしのたねは、まさに
いのちのたねなのです。どうかこのいのちのたねを無駄にしないで、星のように輝き、大きな木の
ようにしっかりとこの人生を生き抜いてくださいという願いが込められているのです。ご開山親鸞
聖人は、
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五濁悪時悪世界 濁悪邪見の衆生には
弥陀の名号あたえてぞ 恒沙の諸仏すすめたる（浄土和讃）
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とおっしゃっているように南無阿弥陀仏という六字の名号は、阿弥陀さまから「この私」への贈り物
です。阿弥陀さまは、濁りに濁った悪世界の中で自己中心の邪見のあなたをどうあっても見捨てるこ
とができない救わずにおれないと多くの諸仏もすすめているこの六字の名号の中に願いのありったけ
を込めて今ここに私に至り届けて下さっているのです。そのご恩に朋に報恩感謝のお念仏を申しなが
ら日暮らしをさせていただきましょう。