平成２４年 ４月
氷多きに水多し さわりおおきに徳おおし
今年の冬は、全国的にもそうでしたが、北海道も雪が多いだけでなく、真冬は、氷点下２０℃、３０ ℃になる日もあって、バケツに入っていた水が数分もたたないうちに凍って氷になることもありまし た。その氷も春の暖かいぽかぽか陽気になればやがて氷が溶けて水になるのです。その光景をみます とご開山親鸞聖人のご和讃を思い出します。
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罪障功徳の体となる こおりとみずのごとくにて
こおりおおきにみずおおし さわりおおきに徳おおし
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水はあたたかく氷は冷たいのです。水は形がありませんが、氷は形があります。水は一番低いところ に流れますが、氷はいっさい流れません。水は大地にしみこんでいきますが、氷はしみこみません。 同様に阿弥陀さまは、暖かい慈悲のお心ですが私の心は、氷のように冷たいのです。阿弥陀さまのお 心は色も形もなくて人の心のなかに流れしみ込んでいきますが、私の心は氷のように自己中心のかた くなな我の心なのです。その氷が太陽の暖かな光によって溶けて水になるようにかたくなな冷たい自 己中心の煩悩の氷の心の私が阿弥陀さまの無碍光に照らされてそのまんまで溶けて柔かな心となる身 にさせていただく功徳を喜ばせていただくのです。朋にお念仏申しながら日暮らしをさせていただき ましょう。