平成２３年 １月
ただ一心に阿弥陀さまに
新しい年を迎えました。今年は、うさぎどしですね。年男・年女の方も いらっしゃると思います 年賀状も うさぎのイラストがたくさんありました。さて、兎（うさぎ）といいますと、皆さん ご存知のことわざがあります。それは
《二兎を追うものは一兎をも得ず》
ですね。ご存知の通り、二兎のウサギを一度につかまえようとして追っかけても、結局はどちら も逃がしてしまうことになるから欲張って同時に二つのことをしようとしてはいけないというこ とわざです。まさに、この私というのは、煩悩熾盛にしてあれも欲しい、これもしたいと二兎ど ころか三兎も四兎も五兎も追いかけて、結局はどれも得ることが出来ないで迷いの中に右往左往 している毎日ではないでしょうか。ご開山親鸞聖人も
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「煩悩具足のわれらは いずれの行にても生死をはなるることある
べからずを、あわれたまいて願をおこしたもう本意、悪人成仏の
ためなれば・・」 （歎異抄第３章）
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（あらゆる煩悩を身にそなえている私は、あれもこれもと どのような修行によっても迷いの世界 をのがれることはできません。阿弥陀さまは、それをあわれに思って本願をおこされたのであり そのおこころは、私のような悪人を救いとって仏にするためなのです。）とおっしゃいました。 また
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一心は即ちこれ真実信心なり （教行信証信巻）
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とふたごころなく一のことに向ける心が信心を表すとおっしゃっています。ひとつのことに向け るどころかあれもこれもと信じて、いづれの行をしたところで間に合わない、およびがたき「私 」だからこそ放っておけない見捨てておけない救わずにおれないと阿弥陀さまのほうから お手 回しで、いつでもどこでも今ここにでも慈悲のお心で願いをかけどうしで働いて下さる真実のご 本願を二心ではなくて、ただ一心に信じて阿弥陀さまに感謝のお念仏を申させて頂きながら朋に 日暮らしをさせていただきましょう。