戻る 平成２２年１１月
救出カプセルとご本願救出船
８月５日チリで落盤事故があり、それから７０日目の先月１０月１３日地下７００メートルに閉じ こめられた作業員３３人全員が救出カプセルで地上に戻り感動の再会を果たしました。２ヶ月以 上にわたる地下生活、想像を絶する恐怖との闘い、光にであえない暗闇の中、この私の力ではま ったくどうすることも出来ない苦悩の世界。でも作業員だれ一人パニックにならず、自分の役割 を果たし、ただ助かることだけを信じてお互いに励ましあい助け合いを続けたなかに、やがてひ とすじの道が貫通し、カメラ、マイクそして救出カプセルが至り届けられたのです。直接に姿は 見えなくてもマイクから「大丈夫だ。間違いなく助かるから、どうかこのカプセルに乗ってくれ 。あとは、こちらにまかせて、そのまんまで必ず引き上げるから」
とその呼び声に安心して作業員３３人が、救出カプセルに乗り我が身をまかせ、その身そのまん まで全員無事に引き上げられ助かったのです。救われた作業員全員は、ただただ喜びと感謝のみ でありました。ご開山親鸞聖人は、ご和讃で
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
生死の苦海ほとりなし ひさしくしづめるわれらをば
弥陀弘誓のふねのみぞ のせてかならずわたしける
（高僧和讃）
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
と申されたように無明煩悩という暗闇、迷いの世界に沈没しっぱなしのこの私たちを阿弥陀さま は、すでに見抜いて、大悲のお心で救わずにおれないと阿弥陀さまのほうからひとりばたらきで 道を開かれてご本願救出船に今ここでこの私を乗せて必ず渡して救ってくださるのです。そのご 恩にただただ感謝のお念仏を申させて頂きながら朋に日暮らしをさせていただきましょう。