平成１９年１月

　 　 私は「天の声」ではなくて「仏の声」を聞きます

　　　 　昨年、地元深川市もそうでしたが管制談合事件が続発していました。自己の欲得のために
　　　　あたかも化粧するようにありままの姿を隠し、町のために人のためと見せかけだけで、実
　　　　はウソ偽っていたのです。しかも「天の声」を発して、権力にものいわせて行うことは、
　　　　人を不安にし苦しめ悩ますことでありました。しかしながらこれは、決して他人事ではない
　　　　のです。この「私」もまた見せかけの私なのです。　私自身の煩悩の「天の声」によって、
　　　　縁にふれて折りにふれて、何をするかもしれない私なのです。ご開山親鸞聖人も

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　　　　　□　外儀（げぎ）のすがたはひとごとに　賢善精進現ぜしむ 　 　　　　　　□
　　　　　□　貪瞋邪偽（とんじんじゃぎ）おほきゆえゆゑ 　　　　　　 　　　　　　□
　　　　　□　奸詐（かんさ＝いつわり、だます）ももはし（数が多い）　身にみてり　 □
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　　　　とおっしゃっているように誰しも外面の姿は、賢くて善くて精進しているように見せては
　　　　いますが、内心は、貪欲（とんよく＝むさぼりの心）瞋恚（しんに＝いかり）とそれに
　　　　もとづく　うそいつわりが多くて人を誑（たぶらか）かすような心が数多く身にみちて
　　　　いるのです。そういう私を阿弥陀さまは、すでに見抜いて、だからこそ捨ててはおけない
　　　　救わずにおれないと阿弥陀さまのほうから「わが名を呼んでくれよ、わが名を聞けよ、
　　　　われをあてにせよ、われをたのめよ」とよんでくださるのです。私は「天の声」ではなく
　　　　て真実まことの「仏の声」を聞かせていただきながら　感謝のお念仏を称えつつ朋に今年
　　　　も歩んでまいりましょう。　

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