平成１８年６月

　 　 私は　阿弥陀さまにまかせます　

　　　 　日常生活の中で、奥さんが檀那さんに「今日の夕食何にする？」と聞くと「う〜ん、そうだな。
　　　　一昨日は、焼き肉だったし、昨日は、カレーライスだったし・・・今日はまかせる」というよう
　　　　な会話をよく聞きます。「私」は食事以外のことでもいろいろと「まかせる」ことが多いです。
　　　　例えば《車に乗ったら　運転手まかせ　飛行機に乗ったら　パイロットまかせ　舟に乗ったら　
　　　　船頭まかせ　病気になったら　　医者まかせ・・》のようにいろいろまかせている私たちですね。
　　　　でもそう言っているこの「私」自身は、なかなかまかせられないで、逆に私が私がと自己中心的
　　　　な　はからいや執着心があるのです。

　　　　本願寺八代、蓮如上人は、
　　　　□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
　　　　□　一心に弥陀に帰命すれば、不可思議の願力として、佛の方より　□
　　　　□　往生は※治定（じじょう）せしめ給う　　　　　　　　　　　　□
　　　　□　　　　　　　　　　　　　 　　　　（御文章　五帖１０通） 　□
　　　　□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
　　　　※治定（じじょう）・・・ものごとが決定すること

　　　　また第三代覚如上人も

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　　　　□往生ほどの一大事、凡夫のはかろうべきことにあらず、 □
　　　　□ひとすじに如来にまかせたてまつるべし 　 　 　　　　□
　　　　□　　　　　　　　　　　　　　 　　 （執持鈔第２条） □
　　　　□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
　　　　と申されました。往生治定は、私がするのではなくて、佛の方より決定していただくことなの
　　　　です。私はただ一心に阿弥陀さまをたのむばかりなのです。往生のことは阿弥陀さまにまかせ、
　　　　すべて親様のほうでして下さる。不可思議の願力として佛の　おはからいで往生が定まるので
　　　　す。例えていうなら先ほど「病気になったら　　医者まかせ」と言いました。病人が、医者に
　　　　かかった時は、もはや自分で治そうというはからいをしないで、医者にまかせるのです。
　　　　治すほうは、医者の方なのです。私は、そのまんまで、お医者さんから治療を受けて、治るこ
　　　　とを信じて頂いた薬をのむだけなのです。それが、医者をたのみにし、あてたよりとして、ま
　　　　かせることなのです。同様に煩悩具足の「私」をお目当てとして、救わずにおれないと慈悲の
　　　　お心で、阿弥陀さまの方から今ここで働き詰めに働いて下さっているのです。「私」は、ただ
　　　　阿弥陀さまにまかせて阿弥陀さまから頂いた「南无阿弥陀仏」の薬を信じて　のむばかりです。
　　　　そのご恩におかげさまですと感謝のお念仏を申させて頂きながら、日暮らしをさせていただき
　　　　ましょう。

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