平成１８年１２月
「私」をまもり隊の 阿弥陀さま
最近、いじめの事件が相次いでいます。「力が弱いから・なまいきだから・うそをつくから」
というような理由で弱いものを《いじめたい》という攻撃が、いじめの中心になっています。
そしてしまいには、いじめを苦にして自殺に至る事件も続発しています。いじめたい側は、
自分中心の考えで、気に入らなければ、子どもも大人も《いじめたい》になるのです。また
いじめられる側も子どもでも大人でも弱い立場、望みなき希望なき《どうせ、たったひとり
ぼっちなんだ》と絶望の苦しみ悩みを抱いているのです。これは、いじめたい側にしても
いじめられる側にしても子どもから大人まで世間では、誰にでも起こりうるそして起こって
いることなのです。それまで、いじめがひんぱんに起こっていたある中学校で、先生が生徒
に呼びかけて生徒一人ひとりがいつでもでこでもパトロールしていて、もしいじめられてい
る生徒がいたら《もう決してひとりぼっちじゃないよ》と相手を思いやるその生徒の《守り隊》
になるのです。その活動を続けてからは、今は、いじめが全く見られなくなったということで
す。この私自身も 《さるべき業縁のもよおさば、いかなるふるまいもすべし》とご開山親鸞
聖人がおっしゃったように縁があれば何をするかもわからない私。いじめがなくなるどころか
縁によって、いじめたい側にも いじめられる側にもなる「私」なのです。ご開山親鸞聖人は、
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□ 摂取心光常照護《摂取の心光つねに照護したまう》 （正信念仏偈）
□
□ 念仏の衆生をみそなわし摂取してすてざれば 阿弥陀となづけたてまつる（浄土和讃）
□
□ 南無阿弥陀仏《ナモアミダブツ》をとなふれば〜〜よるひるつねにまもるなり（浄土和讃）□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
とおっしゃるように阿弥陀さまは、仏かねてしろしめしてと この「私」自身を見抜いてだか
らこそ捨てずにおれない救わずにおれないとお慈悲の心で、私一人のために今ここにでも
《まもり隊》となって働いてくださるのです。そのご恩報謝のお念仏を申させていただきなが
ら朋に日暮らしさせていただきましょう。