平成１２年7月
YOSAKITA ネンブツ
第9回YOSAKOI（よさこい）ソーランが北海道札幌市で６月７日〜１１日までの
５日間過去最多の３７５チーム約３万８０００人出場しました。最後の方で事件
があったのは、残念でしたが、事件の衝撃を吹き飛ばす各チームとも個性あふれ
る舞、熱気で幕を閉じました。私自身は、ソーランに出場したことはありません
が、その間、身内の婚礼のために練習に練習を重ね従姉妹同士で、余興の席に、
踊りをあわせて踊りました。
みんなで１つの踊りを動いて動いて動きまくった
あとの充実感、本当にいいものですね。YOSAKOIでは、小さな子供から平均年齢
７０才チームまで、子供であろうとお年寄りであろうと男であろうと女であろう
と裕福であろうと貧しくあろうと分けへだてなくにこやかに ただおどりひとつ
を演技するために、ただ精いっぱいにおどります。同様に阿弥陀如来は、思案に
思案を重ねて仕上げてくださり阿弥陀様の方から私たちに動いて動いて動き尽く
して下さってただナモアミダブツのお念仏ひとつを頂いておくれよ申しておくれ
よとYOSAKOI（よさこい）ではなくて
すでにYOSAKITA（よさきた）のお念仏
を分け隔てなく今・ここで私たちに至り届けて下さっているんですね。
２つの口のおはなし
森にかこまれた、うつくしいみずうみのほとりに１わのくじゃくがすんでいました。
くじゃくには、どうしたことか、口が２つありました。あるとき、くじゃくは、くだ
ものをみつけてひろうと、さっそく 口のひとつでひとくちたべてみました。ひとつ
めの口は、「こんなにおいしいのははじめてだ」と言いました。すると、そのようす
を見ていた、もうひとつの口が言いました。「ぼくにも、ひとくち、たべさせてくれ
ないか」と言うと１つめの口が「きみがたべなくても、ぼくがたべてあげるからいいよ。
ぼくたち、口は２つだけど、おなかは１つなんだからね。ぼくだけでじゅんぶんだよ」
「それはそうだけど、ぼくもひとくちたべてみたいんだ。たのむよ」「だめだね。だい
たい、一つのからだに２つの口なんておかしいよ。１つあればじゅうぶんだ。ぼくが、
たべものをたべるやくめをして、きみには、ずっとこれからもやすんでいてもらおうと
おもうんだ」というと、２つめの口は、なみだをぽろぽろながして言いました。
「ぼくだってきみとおなじことがしたいんだ。でも、ぼくは、なにもたべてはいけない
んだよね。ぼくの口なんか いらないんだね。ぼくは、もう、どくをのんで しんでし
まったほうがいいんだ」すると１つめの口は「ちょっと、まってよ。きみが、どくをの
めば、ぼくもしんでしまう。ぼくがわるかったよ。あやまるよ。ごめんなさい。ぼくと
きみとは、べつべつだけど、２人はいつでもどこでもいっしょだから、これからは、な
かよくたすけあいながらするのが、ほんとうは正しいんだね。」と言いました。それか
ら２つの口は、なかなおりをして、どんなものでも、はんぶんずつなかよくわけてたべ
たということです。みなさんも、ほとけさまのお話（はなし）をよく聞（き）いて お
ともだちどうし、なかよく やさしくいたしましょうね。